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労働者の図書館 -図書館で働く者の義務と権利-

和菓子

和菓子_a0012620_17443213.jpg近くの和菓子屋。いつもきれいな菓子が並んでて、つい買ってしまう店。味は、そう、餡の味。どれも同じ餡の味・・・。菓子のせいか、むしろお茶がいつもよりおいしく感じる。
 舌でなく、目で楽しんでみたりして。
# by tombolo | 2004-07-11 23:44 | -社会身辺雑記

古書店の風格

古書店の風格_a0012620_113512.jpg いい看板である。建築だけで言えば、図書館よりはむしろ老舗古書店の方がはるかに歴史を感じさせるものが多い。
 中身が肝心なのは百も承知だが、図書館の建物はくたびれたところを修繕しながらずっと使っていく方が「あっている」のではないだろうか。もちろん内部設備は常に最先端であるように努めて。
 公共施設、歴史的建築、地震、国や自治体の予算枠獲得のあり方、すべて考えると止めたくなってくるが、そうも言ってられない。
# by tombolo | 2004-07-08 11:34 | -Library

図書館の縁の下の力持ち

図書館の縁の下の力持ち_a0012620_17343.jpg 吉野弘の有名な詩、「夕焼け」のことである。これに着想を得て、「年寄りに席を譲りたくないし、君も誰にも譲らないよ」といった人を馬鹿にしたようなラブソングを書いたことがある。

 「やさしい心の持ち主は/いつでもどこでも/われにもあらず受難者となる」

 役に立たない同僚、そんな職員の尻拭いはごめんこうむるとばかりに組合活動ばかり熱心な非常勤。そういう中でやさしい娘さんだけが「下唇をキュッと噛んで/身体をこわばらせて」、誰がやったか知らないがとても司書の仕事とは思えないでたらめな書架を一人黙々と整理している。上司はとっくに帰っている、超勤手当ても付かない、同僚は毎日定時に出てアスレチックジムに通っている、非常勤が手伝うわけがない。
 でも彼女は司書なのだ。司書の名にかけて、彼女は今日も定時後に一人、書架を整理するのである。
# by tombolo | 2004-07-06 23:38 | -Library

谷根千のガラクタ屋

谷根千のガラクタ屋_a0012620_202728.jpg
 以前からネットで活躍されていた方を最近雑誌でよく見るようになる。センスの良い人を社会が放っておかなくなった。非常にいいことだ。
 同じ雑誌に紹介されていた自家製プリンが気になってついに出かける。途中、アンティーク屋というかガラクタ屋といったほうが似合う感じイイお店で探求物をゲットする。探しても見つからなかったものがぶらり寄った店で向うから飛び込んでくるとは。店主の趣味だと思われる70年代のサイケデリックサウンドが、妖しくかび臭いお店の雰囲気になんともマッチしていた。あのままいたら捕まって解剖されても気付かないほどトリップしてしまうところだった。
 プリンは噂どおり。アイスティーもこうでなくちゃ!というほどのBigサイズ。一気に飲み干してクーラーのきいた半地下の部屋から窓ガラス越しに夏を、その良い部分だけを、楽しんだ。
# by tombolo | 2004-07-04 20:28 | -社会身辺雑記

図書館運営の外部委託

図書館運営の外部委託_a0012620_231226.jpg 今日、日経をパラパラやっていると、江戸川大が7月から業務を完全委託するという記事が目にとまった。今や自然の流れとなったこの動きであるので、これまで9人の職員で運営されていた小さな大学ですら外部委託するのかと、そう思っただけだ。図書館情報学科をもつ慶応ですらマネージメントを委託していないだけで、事実上外部で運営されているといっていいだろう。養成機関みずからが司書を非効率とし、その専門性もあわせて否定しているといって良い。ただ、実際そのとおりだから大きな声で反論できない。そもそもが図書館に存在する業務というものは、民間のサービス系企業に勤めている人なら誰でも気負いなくこなしているレベルの業務である。

 開館時間延長にしても、土日開館にしても、ネックなんて職員の反発以外ありえない。安易なサービス拡大路線はは質の低下につながると、問題をすりかえて長々と抵抗してきただけだ。気が付けば外部委託と配置転換が待っていて、自治体の図書館でも私大図書館でも、職員が今まで自分で首をしめてきたわけである。
 私自身がどうかといえば、自分で選択して入った図書館の世界なので、休み無しで働けといわれてもさほど抵抗ない。学芸員でも司書でも、こういう仕事はまじめにやると給料に合わなくなるのは当然だと思っている。別に仕事が早く終わって、夕方から声楽を習うことができるなと思って図書館に入ったのではない。

 結局、大学当局、自治体当局が図書館運営を外部に委託するのは、我々と我々の先輩の仕事が大して社会に貢献しなかったからである。図書館が社会に貢献していないというのと同義である。無料貸し本屋の店番を、なにも高給取りの公務員や私大事務職員で賄う必要なんてないのである。重要な業務であれば誰がマネージメントまで外部委託するであろうか。少なくとも日本人にその度胸はまずないと言っていい。
 ちょっと英語文献を読んだり、ちょっと古典籍に造詣があれば一目置かれるような世界である。事実、職場の友人知人にスゴイと思う人はいるけれど、公募すれば図書館以外の世間に彼ら以上の人がみつからないとは思えない。

 つくづく司書の専門性と図書館の仕事ってなんだろうと思うのである。つい先ごろまでは国立の図書館情報学の単科大学があったはずで、つまり、学問領域として存在するほどのものであるかということである。職業訓練校というのであれば分かる。
# by tombolo | 2004-06-24 23:13 | -Library